Thunderbird が重い・遅いのを解消する(2)

前回は、Thunderbird のフォルダーをXpungeで最適化して速度を改善した。しかし、フォルダーのファイルサイズが20MB を超えるころから現象が再現するため、別の原因を探った。気になるのは、常に発生するわけではなく、多いときでも日に2回程度しか現象が出ないことだ。Thunderbird 自体が重いのであれば、常に発生するはずだ。

Thunderbird が重くなったときに、タスクマネージャーで CPU 使用率を調べてみると、「coreServiceShell.exe」の使用率が高くなっていた。説明とファイルの場所から、ウイルスバスター関連のプロセスだとわかった。

たしかに、20MB 以上のファイルをウイルスバスターがチェックしているのであれば、キーボード入力できなくなるほど重くなるのもうなづける。Thunderbird のフォルダーの中には、最適化しても100MB を超えるファイルも少なくない。Thunderbird がメールを受信・移動すると、フォルダーのファイルにアクセスするためリアルタイムスキャンが走る可能性が高い。メールを受信、すぐに巨大なファイルサイズになったフォルダーへメールを移動したら負荷はかなり高そうだ。

「coreServiceShell.exe」で検索するとトレンドマイクロのサポート情報で、プログラムが大量のファイルにアクセスした際に、「CoreServiceShell.exe」 プロセスのCPU使用率が高くなる場合の対処方法が出てきた。対象製品は異なるが、共通のモジュールを使っている可能性が高いので当てはまるだろう。重要な箇所を引用してみる。

あるプログラムがファイルの作成および変更を急速に行った場合、ビジネスセキュリティクライアントは多くのリソースを使用してすべてのファイルアクセスの正当性を検証します。

Thunderbird が「ファイルの作成および変更を急速に行い、多くのリソースを使用してすべてのファイルアクセスの正当性を検証」したためと置き換えれば、発生している現象とマッチする。
解決策は・・・

初期設定では、ビジネスセキュリティクライアントは次のプログラムによって頻繁に変更されるフォルダを検索除外します。

いやな予感が。

これらのプログラムのいずれかを実行してパフォーマンスの問題が発生した場合は、管理コンソール上のセキュリティ設定より設定の変更が可能です。

つまり、対象のフォルダーやファイルを除外すればパフォーマンスの問題は解決できるということのようだ。メールからウイルスに感染する可能性と、たまに遅くなる問題を天秤にかけると、メールからウイルスに感染する可能性の方が怖い。
ウイルスバスターは、ウイルスバスター「クラウド」になってから設定項目が極端に減り、ファイアウォールも独自のものではなく、Windows ファイアウォールを強化するファイアウォールチューナーのみになった。ウイルスバスターを「軽く」して、開発にかかる費用も「軽く」するための施策だと思う。サポート情報を見る限りでは、ファイアウォールチューナーは受信したメールの中身を監視する機能を持つわけではなさそうなので、監視対象から外すのは怖い。仕方がないので、こまめに Xpunge で最適化してしのいでいる。

なお、特定のフィルダーやファイルを検索対象から除外する方法は、トレンドマイクロのサポート情報、特定のファイルやフォルダを検索対象から除外するにはが参考になると思う。


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